先行技術調査事業
先行技術調査とは
日本だけでも、毎年30万件を超える新たな特許情報が生まれており、また世の中には多種多様な技術が存在しています。先行技術調査では、それら膨大な技術情報を調査し、目的となる先行技術を探し出します。
特許庁が行う特許審査では、出願された発明が新規性や進歩性等の特許要件を満たしているかを確認するために、先行技術調査を行います。
IPCCは、特許庁からの外注を受け、特許審査に必要な先行技術調査を実施しており、これまで350万件以上を実施してきています。
登録調査機関としての先行技術調査
特許庁は多数の出願を効率的に処理するために、登録調査機関へ先行技術調査を外注し、その調査結果をもとに特許審査を進めています。
登録調査機関としての先行技術調査では、主に国内および外国の特許文献を対象に調査を行っており、調査の際は、特許庁の保有する特許文献検索システムにアクセスして、文献の検索・スクリーニングを行っています。また、調査結果の報告については、特許審査官に直接対面形式で説明し、効率的な意思疎通を通して品質の向上を図り、審査処理の促進に寄与しています。
拡大するグローバルな先行技術調査
特許庁によるFA期間(一次審査通知期間)短縮の取り組みにより、審査順番待ち件数が大幅に削減され、IPCCが実施する先行技術調査の件数は、平成22年度をピークに減少傾向にありました。
一方、グローバル経済下における先行技術調査では、外国特許文献調査の重要性が高まり、特許庁は平成25年度から「外国特許文献検索オプション」を開始しました。この「外国特許文献検索オプション」は年々増加しており、平成27年度におけるIPCCの先行技術調査受注量は大幅に増加へと転じています。
グローバル知財システムの構築へ向けて、「外国特許文献検索オプション」の外注は益々増加していくことが予想され、IPCCが活躍する場は今後さらに拡がっていきます。